・硬くなった関節などが動かしやすくなる
風呂のなかでは体重が軽くなるので、からだが動かしやすくなります。リウマチなどのためこわばったり、硬くなった関節などは、風呂のなかでもみほぐすと効果的です。
・心身の疲労がとれる
現代社会はストレスを感じることが多く、精神的に疲労しやすいものです。入浴には、はだかになるという解放感やぬるめの湯で心身の疲労が取り除かれるという効果もあります。
・首まで湯につかって息苦しい人は要注意
浴槽に入ると、からだの表面に水圧が加わります。水圧によって横隔膜が押し上げられ、肺のなかの空気が少なくなるため呼吸数が増えます。また、皮膚の血管やリンパ管が圧迫されるので、心臓へ戻る血液やリンパ液が増加して心臓の負担が増えます。 ですから、首まで湯につかって息苦しいと感じる人は、肺や心臓に隠れた病気がある可能性があります。一度健診を受けたほうがよいでしょう。
入浴がからだに与える負担
入浴は、健康的で清潔な毎日を送るために欠かせませんが、病気を持っている人などは注意が必要です。 たとえば、脳出血や脳卒中などの発作の危険性をみると、平均入浴時間を30分とした場合、ほかの生活時間と比べて、脳出血は1.8倍、その他の脳卒中では2.1倍という報告もあります。 また、入浴は健康な人だけでなく、病人にも重要な生活行動の1つになっています。病人の場合は、医者からの許可が必要な場合もありますが、入浴によって生じるからだの負担についてよく理解し、くれぐれも注意することが必要です。
1 血圧が正常な人と高めの人の比較
・心拍数や血圧への影響は着替えのときのほうが大きい
入浴中に脳出血などの発作が起こりやすいのは、入浴による循環器系への負担が大きいためと考えられます。 そこで、正常な血圧の人と高めの血圧の人を対象に、心拍数と血圧の変化をみて、循環器系への入浴による負担を調べてみました。 着替え、10分の入浴、着替え、安静という同じ条件で入浴した実験によりますと、血圧値のいかんにかかわらず、入浴前後の着替えのときに心拍数の増加と血圧の上昇がみられました。さらにこれらの変化は、血圧が高めの人により大きく現れています。 入浴の後半には、正常な血圧の人に比べ、やや高めの人の心拍数が少なくなっています。(図2、3) この結果から、入浴そのものの影響よりも、着替えによって心拍数や血圧が上昇したことがわかります。血圧の高い人や高齢者は、入浴中だけでなく着替えのときにも注意が必要です。 |